自然美あふれる湿原と神秘の「神仙沼(しんせんぬま)」|北海道共和町
神仙沼(しんせんぬま)
ニセコ山系の中でも、最も美しいと賞賛されている神仙沼は、神々や仙人が住むと言われるほど、神秘的な魅力に満ち溢れています。
湖沼や湿原が広がる一体は「神仙沼自然休養林」になっており、海抜750㍍以上という高原の環境から植生も豊かで、四季折々の彩りで訪れる人々を迎えています。
【神仙沼】
ここで記念写真を撮ろう!
(撮影時期:2019年10月15日)
木々からは自然の厳しさの歳月が感じ取られ、凛然とした姿の赤エゾ松がその雰囲気を醸し出しています。
季節によっていろいろな表情を見せてくれます。
神仙沼湿原(4.18ha)はチセヌプリ溶岩台地に位置します。
神仙沼は数あるニセコ山系の沼の中で最も美しい沼と称される。
チセヌプリは標高1,134.2㍍で、ニセコ連峰東山系に位置し、浅い頂上火口底に高層湿原と小沼の点在する火山である。
北面に位置する溶岩台地に高層湿原の神仙沼湿原も擁する。
山名「チセ・ヌプリ」はアイヌ語で「チセ(アイヌの伝統家屋)の形をした山」を意味する。
【神仙沼自然休養林の概要】
池塘(ちとう)
・・・ 湿原の泥炭層にできる池沼
高層湿原
・・・分離されず堆積した泥炭が多量に蓄積(泥炭堆積速度:約1mm/年)されて、周囲より高くなったために地下水では涵養(かんよう)されず、雨水のみで維持されている湿原
『【参考1】植生学でいう湿原は低温・過湿のために枯死したミズゴケが分解されず泥炭となり、水を含んで過湿となった場所をいい、「高層湿原」とは、泥炭が多量に蓄積されて周囲よりも高くなったために地下水では涵養されず、雨水のみで維持されている貧栄養な湿原を指す。 植生はミズゴケ類が主体。』
『【参考2】「貧栄養湖(ひんえいようこ)」とは、生物の成育に必要な栄養素の乏しい湖の意で,ここにいう栄養素は,おもに栄養塩類をさす。 とりわけリン酸やアンモニウムの欠乏が,生物の盛んな成育を妨げていることが多い。 山間の湖などには貧栄養湖が多く,水は清澄で,成育するプランクトンは主としてケイ藻類である。 魚類としてはマスなどがすむが,やはり量は少い。』
【神仙沼湿原概要】
神仙沼湿原概況
面積 神仙沼 1.19ha
湿 原 4.18ha
水深 最 大 2.00m
平 均 1.30m
【「神仙沼」命名の由来】
「神仙沼」命名の由来
1928(昭和3)年10月7日、日本ボーイスカウトの生みの親である下田 豊松(しもだ とよまつ)氏一行が、ニセコ山系に青少年の心身修養訓練道場の候補地を求め、その踏査中に発見されたものであります。
独特の青色した静寂の湖面には、湿原性アカエゾ松が逆さにうつり、岸辺には名も知らぬ水草が繁り、まさに別世界へ来たような景観とそのあまりにも神秘的な雰囲気にのまれ、「皆が神、仙人の住みたまう所」との印象を受けたことから、下田氏等により神仙沼と命名されたものであります。
(※ニセコ山系を踏査中に美しい沼を発見。あまりの美しさに感動し、「神、仙人の住みたまうところ」として神仙沼と命名。)
下田 豊松(しもだ とよまつ:1887年-1972年10月10日)は、北海道岩内郡生まれの日本のボーイスカウト運動の黎明期に活躍した初代チーフスカウト。
父は金沢藩からの開拓団「起業社」に参加していた下田仁三郎。
弟は、日本でのアスパラガスの栽培・生産の第一人者である下田喜久三。
(出典元:Wikipedia)
【神仙沼に向かう遊歩道入口】
【神仙沼に向かう木道:徒歩約20分】
【展望台】
【展望台から望む岩内平野&共和町の田園風景】
ニセコ神仙沼自然休養林を抜けて岩内まで続く、緑あふれる道道66号の高原ルートが「ニセコパノラマライン」です。
(※ニセコパノラマラインは冬季通行止め:2019年10月28日10:00から規制開始。例年は翌年4月下旬に通子止め解除。)
ニセコ連峰の懐に抱かれた自然の中を駆け抜けるような爽快感は、感度でも走りたくなる魅力が十分。
半年間の期間限定になりますが、新緑から紅葉と、季節の彩りも美しい絶好のドライビングルートとして人気があります。
神仙沼へのアクセス
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住 所 :虻田郡倶知安町・岩内郡共和町
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アクセス:JR倶知安駅から約25キロメートル・車で約40分
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駐 車 場 :有
(出典元:北海道森林管理局HP)
【レストハウス、駐車場】
共和町への交通アクセス
JRの場合;
函館本線に乗車し、小沢駅で下車します。
- 札幌から小沢まで約2時間
- 函館から小沢まで約3時間
バスの場合;
札幌から共和町まで「高速いわない号」(北海道中央バス)が運行しています。
- 札幌から共和まで約2時間20分
車の場合;
お車でお越しの場合は、以下のルートとなります。
- 札幌から共和まで小樽・稲穂峠まわりルート(札樽道→国道5号)で約1時間45分
- 札幌から共和まで中山峠・倶知安まわりルート(国道230号→国道276号)で約2時間15分
- 千歳から共和まで小樽・稲穂峠まわりルート(札樽道→国道5号)で約2時間15分
- 千歳から共和まで美笛峠・倶知安まわりルート(国道36号→国道276号)で約2時間30分
まとめ
神仙沼は海抜750m以上の高原に位置し、多くの湖沼や湿原が広がったハイカーには大人気の観光スポットです。
観光シーズンは半年間だけの限定になりますが、紅葉の季節にも多くの見物客で賑わいます。
2020年は神仙沼を満喫されてみてはいかがでしょうか。
最後までご覧くださいましてありがとうございました。
次回もよろしくです。