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世界遺産検定2級合格の練習問題&解説【日本の世界自然遺産 ③|知床】

こちらでは、NPO法人世界遺産アカデミーの「世界遺産検定2級」の合格60点に向けて、「日本の世界遺産」について練習問題と解説で必要な情報を紹介していますので、ご活用頂ければ幸いです。(※練習問題は過去問題を参考に作成しています。)

基礎知識」に関してはこちらをご覧ください。 

 

世界遺産検定2級合格ー日本の世界自然遺産 ③:知床

▶ 登録の概要

・ 登録年:2005年、登録基準:(ⅸ)・(ⅹ)、地域:北海道

 

知床は、北海道の北東部に位置し、オホーツク海の南端に面する、長さ約70km、幅は約25kmの細長い半島です。また、北半球で最も低緯度海水が結氷する「季節海氷域(きせつかいひょういき)」に位置しています。季節海氷(流氷)は、周辺の海域に豊かな海洋生物を育む大きな要因となっています。そこでは海氷特有の海洋生態系陸上生態系が創り出す自然が高く評価されています。

 

海岸から約1.600mの山頂部までの間には、人手の入っていない多様な植生が連続して存在しており、豊富な餌資源と多様な環境を背景に、世界的にもヒグマが高密度で生息しています。更にシマフクロウオオワシオジロワシなどの国際的希少種の重要な繁殖地や越冬地の地域となっています。

 

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日本の世界自然遺産③の練習問題

1⃣ 知床に関する次の文中の語句で、正しくないものはどれか。

(①季節海氷域)に位置する知床では、海から始まる食物連鎖が陸までに及ぶことで、独自の生態系が育まれた。(②ツキノワグマ)の生態密度は最も高い地域として知られている一帯には、絶滅危惧種である(③シマフクロウ)なども生息している。こうした豊かな生態系を保護するため、知床では市民の寄付で土地を買い占める取り組み(④しれとこ100平方メートル運動」も行われた。

 

季節海氷域
ツキノワグマ
シマフクロウ
しれとこ100平方メートル運動

【難易度:中】 

 

 

2⃣ 知床に関し、環境保護と観光を両立させるために設置している団体として、正しいものはどれか。

 

知床ネイチャーリズム推進協議会
知床エコツーリズム推進協議会
知床漁業組合推進協議会
知床環境及び観光の推進協議会

【難易度:中】 

 

 

3⃣ 知床の説明として、正しいものはどれか。

 

この地で見られる食物連鎖は、海域と陸域の連続性がなく独特である
原生的な自然を守るため、登録範囲内は一般的に立ち入りが禁じられている
オホーツク海に面するウトロ側と根室海峡に面する羅臼側では、気候や地形に差異はない
日本の自然遺産では唯一登録基準(ⅹ)が認められている<

【難易度:中】 

 

   

練習問題の解説 

▶ 遺産の概要

◆ 生態系

季節海氷(流氷)と一緒に運ばれてくる栄養分は、プランクトンを養い海を豊かにします。それを餌とするオキアミや小さなエビなどの動物プランクトンが増殖し、更にそれらを餌とする小魚や貝類が繁殖します。近海にはそれらを捕食するサケやマスなど大型回遊魚やアザラシなどの海生哺乳類、更にはオオワシオジロワシなどの鳥類が集まります。回遊魚は産卵のため河川を遡上し、そこで森林に生息するキタキツネやヒグマ、シマフクロウの餌となります。

季節海氷がもたらす栄養分が、植物プランクトンの大量発生に端を発する食物連鎖として循環します。この命の輪が知床の価値を高めています。

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生物多様性

知床には、シマフクロウやシレトコスミレといった絶滅危惧種希少な動植物が分布しています。また、ヒグマやエゾシカ、トドやアザラシなどの大型哺乳類も高密度で生息しています。

渡り鳥のオジロワシなどの国際的に希少な海鳥の繁殖や越冬、海から高山まで多様な生息環境と餌資源を提供していることで生物多様性が維持されています。

 

◆ 保護管理体制

環境保護人の利用(観光など)の保全の両立を目指す「知床国立公園利用適正化検討会議」や「知床エコツーリズム推進協議会」などが設置されています。

 

1977年には自治体によって開拓跡地を森林に復元することを目的とする「しれとこ100平方メートル運動」がスタートし、日本における最初の「ナショナル・トラスト運動」として大きく発展しました。

 

▶ 関連記事の紹介

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center.shiretoko.or.jp

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終わり

世界遺産は、過去から現在へと引き継がれてきたかけがいのない人類共通の財産です。そんな世界遺産を未来へ引き継ぐために、世界遺産を学び理解を深めたいものです。

近年、世界遺産を巡る旅が注目される中、世界遺産の知識があれば旅の楽しみも倍増です。

2020年にNPO法人世界遺産アカデミーの「世界遺産検定2級」を受験し一発合格しました。次は1級受験を目指し、その対策をブログで紹介して行きます。

初めに2級試験対策の振り返りながら、1級試験対策を掲載予定です。

市販の過去問題やテキストなどを参考に練習問題を作成していますので、高得点や合格確実を目指している方は、他のサイトなども合わせて参考にされることをお勧めします。

また、世界遺産にご興味を持って頂けるような記事も書いて行きますので、ご関心がありましたら、ご一緒に取り組んで頂けると嬉しいです。

 

最後までご覧くださいましてありがとうございました。
次回もよろしくです。

 

▶ 学習に便利な書籍紹介 

世界遺産検定公式過去問題集1・2級<2021年度版>

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くわしく学ぶ世界遺産300 世界遺産検定2級公式テキスト<第3版>

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世界遺産検定2級の出題割合(問題数60問、試験時間60分間)

・基礎知識:20% ・日本の世界遺産(23件):25% ・世界の文化遺産:35% ・世界の自然遺産 ・時事ネタ:10% (※世界の文化・自然遺産の出題範囲は300件が対象です)

初めに基礎知識日本の世界遺産23件を着実に習得して、時事ネタ(試験6ゕ月前からの新聞・ニュースなど参照)も合わせながら、全体の55%を獲得できる知識を身に着けることで、確実に合格圏内に近づきます。頑張れば1ゕ月程で試験対策ができます。