久能山東照宮・表参道からの参拝は1,159段の石段を登ります|静岡県静岡市
久能山東照宮のアクセス方法
(出典元:久能山東照宮)
国宝・久能山東照宮(くのうざん とうしょうぐう)のご参拝では、久能山に登る自動車道が無く直接乗り入れはできませんが、2つのアクセス方法があります。
1つは表参道の石鳥居から1,159段の石段を20分程で登る「徒歩ルート」と、もう一つは日本平山頂から「日本平ロープウェイ(静岡鉄道運営)」を使うルートです。
なお、ロープウェイ料金は必要ですが久能山東照宮の社務所まで5分間です。
ロープウェイ料金:
- 大人:1,100円(往復)・600円(片道)
- 小人:550円(往復)・300円(片道) (※4歳~12歳)
※お得な3点セット券(ロープウェイ往復+東照宮拝観+東照宮博物館)もあります。
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石鳥居(一ノ鳥居)から望む久能山
石鳥居から1,159段の石段を登ると御社殿があります。
石鳥居は国道150号線より北約150mの位置しています。
明き5.5メートル、高さ6.5メートル、柱の直径は60センチです。
勾配のきつい1,159段の石段です。
昔の人は「いちいちご苦労さん」と洒落を言いながら登ったそうです。
1957(昭和32)年に日本平ロープウェイが開通するまでは、この表参道が唯一の参拝ルートでした。
石鳥居から17曲がりの石段を登りつめたところに「一ノ門」があります。
(撮影時期:2020年3月13日)
一ノ門からの眺め
ここからは駿河湾、伊豆半島、御前崎が一望できます。
城門風で屋根は左右切妻造りの銅板葺きです。
(撮影時期:2020年3月13日)
楼門(ろうもん)
社務所受付を通ると朱塗りの大きな2階建ての門です。
(撮影時期:2020年3月13日)
御社殿
御祭神徳川家康公をおまつりする「本殿」と参拝をするための「拝殿」を「石の間」で連結した「権現造(ごんげんづくり)」と呼ばれる様式で、全国に数多く創建された東照宮の原型となりました。元和3年(1617)建立。
(撮影時期:2020年3月13日)
唐門
拝殿正面にある門で、屋根は銅瓦本葺黒漆塗の四方唐破風造の門です。
(撮影時期:2020年3月13日)
神廟(しんびょう)
神廟は本殿の後方にある廟門より約40段の石段を登った所にあります。
ここは御祭神徳川家康公の御遺骸を埋葬し奉った所で以前は御宝塔と称えていました。
元和2年(1616)の創建当初は木造桧皮葺の造りでありましたが、寛永17年(1640)に3代将軍徳川家光公により現在の石造宝塔に造替されました。
宝塔の高さは5.5メートル、外廻り約8メートル、前面に唐戸があります。軒の四隅に唐銅の風鐸が掛かっています。
神廟は家康公の御遺命により西向きに建てられています。西の方には、公の御両親が子授け祈願の参籠をされたという言い伝えを持つ鳳来寺があり、さらにその西に岡崎の松平家の菩提寺大樹寺、家康公誕生の地である岡崎城があります。そしてその延長線は京の都へと続いています。
(撮影時期:2020年3月13日)
拝観料・時間
【拝観料】
社殿 博物館 共通
大人 300円 200円 500円
小人 100円 100円 150円
【拝観時間】午前9時から午後5時
御朱印
【初穂料】300円
【受付時間】午前9時から午後5時
ご参拝の前に社務所参拝受付にて御朱印帳をお預け頂ければ、待ち時間なくご参拝後のお引き取りが可能です。
所在地
- 〒422-8011 静岡県静岡市駿河区根古屋390 久能山東照宮社務所
- TEL.054-237-2438 / FAX.054-237-9456
マイカー利用して表参道から1,159段の石段の徒歩ルートの場合、駐車場は国道150号線と石鳥居の間(約150m)にある民間駐車場の利用になります。
駐車場料金は200~500円です。
今回は「早川農園(1日300円)」を利用しました。久能山東照宮石鳥居まで徒歩2分程です。店内で1,500円以上の利用で駐車場無料サービスもあります。
〒422-8011 静岡県静岡市駿河区根古屋39
久能山東照宮 表参道「早川農園」
国道150号線と石鳥居の間の表参道(約150m)。
(撮影時期:2020年3月13日)
駿河湾に面した久能海岸沿いを走る国道150号線は、通称「いちご海岸通り」と呼ばれ温暖な気候と久能山の斜面を活用し、100年以上も前から石垣を利用した「久能特産石垣いちご」のハウス栽培が盛んに行われ、ビニールハウスが点在しています。
全国の観光いちご狩りの発祥の地ともいわれ、およそ12月から5月までの長い期間、たっぷりといちご狩りが楽しめます。また、この時期は、雪化粧した富士山と駿河湾がとても綺麗に見える絶好の季節です。
毎年いちご狩りの時期には通称「いちご娘」と呼ばれるお店の方達が、いちごの風船をクルクルまわして呼び込みする姿が見られ、このシーズンのいちご海岸通りの風物詩になっています。
主流は、静岡いちごの代表格「章姫(あきひめ)」と「紅ほっぺ」。とくに章姫は大粒でとても甘いので、食べた瞬間から口の中に甘みが広がります。
アクセス
【マイカー利用(表参道)】
日本平久能山スマートインターより表参道・駐車場(約20分)
※詳細はこちらを参照下さい↓
まとめ
表参道からのご参拝は、急勾配の1,159段の石段を約20分かけて登る必要があります。
暑い日は水分を準備して、履きなれた靴で登られることをお勧めします。
1,159段の石段を登りきると、そこから眺める景色は最高です。
桜は3月下旬から4月上旬が見頃です。
東側に見える伊豆半島
【久能山東照宮(くのうざん とうしょうぐう)の由来】
●御祭神
贈正一位 徳川慶喜公
相殿 贈正一位 豊臣秀吉公
贈正一位 織田信長公
※祭神(さいじん)とは、神社に祀られている神を指す言葉です。
●御例祭
4月17日
※例祭(れいさい)とは、神社で毎年行われる祭祀のうち、最も重要なものです。
●御創建
久能山東照宮は、徳川家康公を御祭神(ごさいじん)としてお祀り(おまつり)する全国東照宮の創祀(そうし)です。
※創祀(そうし)とは、創祀の「祀」は神様を祀る(まつる)という意味で、創祀とはその場所で神様を最初に祀ることです。
徳川家康公は、天文11年(1542年)12月26日三河国岡崎城(愛知県岡崎市)にお生まれになり、あらゆる艱難辛苦(かんなんしんく・人生でぶつかる困難や苦労)の末、戦国時代に終止符を打ち、江戸時代260余年にわたる世界に其の比を見ない「泰平の世」の礎を築かれ、学問、産業、文化の基礎を確立し近世日本の発展に偉大な功績を残されました。
晩年は大御所として駿府城に在りましたが、元和2年(1616年)4月17日、波乱に満ちた75年で薨去(こうきょ)、ご遺言によりその夜久能山に葬られました。
また、徳川家康公は生前、家臣に対し、自分の死後について「遺体は駿河国の久能山に葬り、江戸の増上寺で葬儀を行い、三河国の大樹寺に位牌を納め、一周忌が過ぎて後、下野の日光山に小堂を建てて勧請せよ、関八州の鎮守になろう」(『本光国師日記』より)とのご遺言を残されました。
この御遺命により御遺骸を久能山に埋葬し、2代将軍秀忠公の命によりその地に久能山東照宮が創建されました。
東照神君として平和、開運、学問、厄除けの神として崇められ、全国東照宮の創祀・根本大社として全国から幅広い崇敬を受けています。
最後までご覧くださいましてありがとうございました。
次回もよろしくです。