世界遺産の登録抹消3件の理由といえば?【1分間スピーチ|雑学ネタ帳318】
【1分間(300字)で話せるおすすめの雑学ネタの紹介です。】
開発計画の優先です。
1978年に最初の世界遺産12件が登録されて以来、2021年の総数は1,154件となりました。
(※ 2021年・世界遺産の総数1154件:文化遺産・897件、自然遺産・218件、複合遺産・39件)
顕著な普遍的価値があると認められた世界遺産は、登録後もその価値を維持することが求められています。
もし価値が損なわれたと判断された場合、世界遺産から抹消されることもあります。
通常は危機遺産リストに登録され、普遍的価値の回復を進めながら登録抹消を回避して行きます。
(※ 2021年・危機遺産リスト登録件数は52件)
1978年から2021年の間で、世界遺産が抹消されたのは3件です。
オマーンの世界遺産だった「アラビアオリックスの保護地区」は、オマーン政府が天然資源採掘のため、保護区を10分の1に縮小する衝撃的な政策をとったことにより、危機遺産リストに登録されることなく、2007年に世界遺産から登録抹消されました。
人類共通の財産である世界遺産との共存共栄を期待したいものです。
▶ 世界遺産 登録抹消の3件といえば?
アラビアオリックスは想像上の動物であるユニコーンのモデルになったといわれているウシ科オリックス属の草食動物のことです。
この動物の特徴ある角を狙う狩猟が原因で、1972年に野生種が絶滅した過去があります。アラビアオリックスを育成するために、1982年にアメリカから譲り受けた10頭を、オマーン中央部の砂漠の丘陵地帯ジダッド・アル・ハラシース平原に放し飼いで野生に戻し、同地域を保護区として設定しました。
しかし、2006年オマーン政府は油田などの資源開発の為、アラビアオリックス保護区を10分の1に縮小する方針をユネスコに提出。その内容を受け、急遽調査団を組織して現地に派遣。
その結果、全65頭いるうちメスが4頭のみという悲惨な実情が判明しますが、オマーン政府は「アラビアオリックスを保護・管理を続ける能力も意思もない」と表明し、世界遺産からの削除を求めたため、初めて世界遺産リストから登録抹消となりました。
ドイツ東部のザクセン州に位置するドレスデン・エルベ渓谷は、文化的景観からなる世界遺産として2004年に登録されました。
その後、住民投票で生活の利便性を向上するために、エルベ渓谷のエルベ川に近代的な橋を建設することが決定され、景観が損なわれると判断したユネスコの世界遺産委員会は、2006年に危機遺産リストに登録しました。しかし、橋の建設が始まったため、2009年に世界遺産リストから登録抹消されました。
18~19世紀の産業革命期に世界的な三角貿易の拠点に成長し、大英帝国の発展を支えた。
当時の海運関連施設や造船所などが残る全6地区は、2004年に「海商都市」として世界遺産に登録された。
しかし2012年、高層ビルなど一帯の「ウォーターフロント開発計画」が原因で、街の景観と雰囲気、そして歴史そのものが損ねることが危惧され、「危機遺産」に登録されたものの、その後も計画は進み、2021年に世界遺産リストから登録抹消されました。
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関連記事の紹介
令和元(2019)年10月31日午前2時50分頃に発生した首里城(しゅりじょう)の火災では、正殿、北殿、南殿・番所、書院・鎖之間(さすのま)、黄金御殿(くがにうどぅん)、二階御殿(にーけーうどぅん)の6棟、計4200平方メートルがほぼ全焼しました。
2000年に世界遺産に登録された「琉球王国のグスクおよび関連遺産群」では、世界遺産を構成する資産の中で、首里城の城跡がその一部に含まれています。
しかし、2019年に焼失した首里城は、第二次世界大戦で焼失した後に復元されたものです。世界遺産の構成資産には、首里城の建物は含まれていないので、世界遺産の「琉球王国のグスクおよび関連遺産群」は、危機遺産リストに登録されることもなく、また登録抹消の予定も現状はないのです。
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まとめ
会社や集会などでスピーチに困ったことはありませんか?
人前で話すことが苦手な人に、1分間(300字)で話せるおすすめの雑学ネタを紹介しています。
1分間に話す文字数の目安は300字と言われています。スピーチが不慣れな人は、300字よりも少なめの文字数で準備し、落ち着いて少しゆっくり目に話されることをお勧めします。3分間スピーチの場合は、その約3倍の900字が目安になります。よろしかったらご参考にしてみてください。くれぐれも時間厳守でスピーチ頑張ってください。
最後までご覧くださいましてありがとうございました。
次回もよろしくです。