占いや心理テストを信じてしまうのは、なぜ？【1分間ｽﾋﾟｰﾁ｜雑学ﾈﾀ帳84】

【１分間(300字)で話せるおすすめの雑学ネタの紹介です。】

自分だけに当てはまると錯覚させるためです！

「今、人間関係で悩んでいませんか？」

「自分では気づいていないかもしれないけれど、心の中で不安を抱えていませんか？」

このように言われても、人間関係の悩みや不安をまったく抱えていない人はゼロに等しく、更に「気づいていないかもしれないけれど」と前置きされると、つい信じてしまうことがありますよね。

冷静に考えると、誰にでも該当するような曖昧で、一般的なことを述べているだけなのに、自分だけに当てはまる正確なものだと捉えてしまう現象を、心理学では「バーナム効果」や「フォアラー効果」と呼ばれています。

この現象に影響される人は、占いや心理テストにはまりやすいタイプです。

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素直で他者の言葉にあまりに無防備であれば、悪意をもった誰かに簡単にコントロールされてします恐れがあります。気を付けましょう！

あと肯定的な情報は信じるが、否定的な情報は好まないというのも、この現象の特徴のようです。

＝＝＝　ここまで約370字です　＝＝＝

バーナム効果の実験

1948年、学生たちに性格について心理検査を実施し、その検査の結果に基づく分析結果として、下記の内容を全員に渡しました。

あなたは他人から好かれたい、賞賛してほしいと思っており、それにかかわらず自己を批判する傾向にあります。

また、あなたは弱みを持っているときでも、それを普段は克服することができます。

あなたは使われず生かしきれていない才能をかなり持っています。

外見的には規律正しく自制的ですが、内心ではくよくよしたり不安になる傾向があります。

正しい判断や正しい行動をしたのかどうか真剣な疑問を持つときがあります。

あなたはある程度の変化や多様性を好み、制約や限界に直面したときには不満を抱きます。

そのうえ、あなたは独自の考えを持っていることを誇りに思い、十分な根拠もない他人の意見を聞き入れることはありません。

しかし、あなたは他人に自分のことをさらけ出しすぎるのも賢明でないことにも気付いています。

あなたは外向的・社交的で愛想がよいときもありますが、その一方で内向的で用心深く遠慮がちなときもあります。

あなたの願望にはやや非現実的な傾向のものもあります。

この文章は、星座占いの文章を組み合わせて作文したものです。
学生たちに分析がどれだけ自分にあてはまっているかを、0（まったく異なる）から5（非常に正確）の段階で、それぞれに評価させた。
このときの平均点は4.26であった。
その後、学生にはまったく同じ分析結果を渡したことを種明かしをした。

実験結果
被験者がその分析は自分にだけに適合すると信じている
被験者が評価者の権威を信じている
分析が前向きな内容ばかりである

（出典元：Wikipediaより）

バーナム効果の事例（フレーズ）で、「あなたには、まだ自分でも気付かずに、生かし切れていない才能があります。」と言われると、つい「自分が気付いていない才能が隠されているのでは？」と思ってしまいます。

しかし、隠された才能は誰にも証明することはできません。

それなのに「自分には隠された才能が眠っている」と錯覚してしまいます。

「この人は私のことを理解している！いや、見抜いている！多分、特別な人に違いない！」と誤解するのです。

相手が精神的に弱っていたり、不安定であると、バーナム効果は威力を発揮します。

タイミングを見計らって、「あなたには、まだ自分でも・・・」のフレーズをかけると、相手はあなたを高い確率で信頼することでしょう。