世界遺産検定2級合格の練習問題&解説【日本の世界文化遺産 ⑥|原爆ドーム】
こちらでは、NPO法人世界遺産アカデミーの「世界遺産検定2級」の合格60点に向けて、「日本の世界遺産」について練習問題と解説で必要な情報を紹介していますので、ご活用頂ければ幸いです。(※練習問題は過去問題を参考に作成しています。)
世界遺産検定2級合格ー日本の世界文化遺産 ⑥:広島平和記念碑(原爆ドーム)
▶ 登録の概要
・ 登録年:1996年、登録基準:(ⅵ)、地域:広島県
1945年8月6日に人類史上初めて使用された核兵器の惨禍を伝えるものであり、時代を越えて核兵器の究極的廃絶と世界の恒久平和の大切さを訴える人類共通の平和記念碑です。核兵器による被爆後の惨状をそのままの形で伝えている建造物はほかに存在しません。
ICOMOSの報告書には「歴史的価値や、建造物としての価値を認められないが、世界平和を目指す活動の記念碑として、世界でもほかに例を見ない建造物である」との記述があり、登録基準(ⅵ)のみで登録されました。尚、登録の際、「登録基準(ⅵ)は、ほかの基準と合わせて用いられることが望ましい」との但し書きが加えられていますが、「負の遺産」は、登録基準(ⅵ)のみで登録されることが多いです。
構成資産は広島市にある広島平和記念碑(原爆ドーム)です。原爆ドームの前身である「広島県物産陳列館」は、チェコ出身のヤン・レンツが設計したものです。
日本の世界文化遺産⑥の練習問題
1⃣ 『広島平和記念碑(原爆ドーム)』に関する出来事として、正しくないものはどれか。
【難易度:中】
2⃣ 『広島平和記念碑(原爆ドーム)』に関する次の文中の空欄に当てはまる語句として、正しいものはどれか。
原子爆弾の投下から2年後の1947年に行われた「第1回平和祭」で、浜井信三市長(当時)が「原子力をもって争う世界戦争は人類の破滅と( )を意味する」という平和宣言を行った。『広島平和記念碑(原爆ドーム)』は、平和宣言にこめられた思いを発信し続ける世界的なモニュメントとなった。
【難易度:中】
3⃣ 『広島平和記念碑(原爆ドーム)』に関する次の文中の語句で、正しくないものはどれか。
『広島平和記念碑(原爆ドーム)』に関し、原爆ドームの前身である(①広島県産業奨励館)を設計した建築家(②ヤン・レンツ)は、部分的に(③ゼツェッション建築様式)を用いた。世界遺産には(④登録基準(ⅵ))のみで登録された。
【難易度:高】
練習問題の解説
▶ 構成資産の概要
◆ 原爆ドーム
現在の原爆ドームは、1915(大正4)年4月に完成した「広島県物産陳列館」です。
広島県の物産品の販売促進を目的に、チェコ人の建築家ヤン・レンツが設計し、部分的に「ゼツェッション建築様式」が用いられたモダンなデザインでした。建物の構造は、一部鉄骨を使用したレンガ造り、石材とモルタルで外装の地上3階建てで、中央には楕円形ドーム(長軸約11メートル、短軸約8メートル、高さ4メートル)の5階建ての階段室を備えていました。
建物の名称は、設立当初は「広島県物産陳列館」でしたが、その後「広島県立商品陳列所」、第二次世界大戦時は「広島県産業奨励館」と改称されていました。1944(昭和19)年3月、戦争が激しさを増し産業奨励館の業務は廃止され、4月から内務省中国・四国土木出張所や広島県地方材木・日本材木広島支社などの統制会社の事務所として使用されていました。
◆ 平和宣言「第1回平和祭」
原子爆弾の投下から2年後の1947年に行われた「第1回平和祭」で、広島市長・浜井信三(当時)が「原子力をもって争う世界戦争は人類の破滅と文明の終末を意味する」という平和宣言を行った。時を経て1996年に世界遺産に登録された『広島平和記念碑(原爆ドーム)』は、「ヒロシマの願い」を発信し続ける世界的なモニュメントとなった。
▶ 関連記事の紹介
終わり
世界遺産は、過去から現在へと引き継がれてきたかけがいのない人類共通の財産です。そんな世界遺産を未来へ引き継ぐために、世界遺産を学び理解を深めたいものです。
近年、世界遺産を巡る旅が注目される中、世界遺産の知識があれば旅の楽しみも倍増です。
2020年にNPO法人世界遺産アカデミーの「世界遺産検定2級」を受験し一発合格しました。次は1級受験を目指し、その対策をブログで紹介して行きます。
初めに2級試験対策の振り返りながら、1級試験対策を掲載予定です。
市販の過去問題やテキストなどを参考に練習問題を作成していますので、高得点や合格確実を目指している方は、他のサイトなども合わせて参考にされることをお勧めします。
また、世界遺産にご興味を持って頂けるような記事も書いて行きますので、ご関心がありましたら、ご一緒に取り組んで頂けると嬉しいです。
最後までご覧くださいましてありがとうございました。
次回もよろしくです。
▶ 学習に便利な書籍紹介
▶世界遺産検定2級の出題割合(問題数60問、試験時間60分間)
・基礎知識:20% ・日本の世界遺産(23件):25% ・世界の文化遺産:35% ・世界の自然遺産 ・時事ネタ:10% (※世界の文化・自然遺産の出題範囲は300件が対象です)
初めに基礎知識と日本の世界遺産23件を着実に習得して、時事ネタ(試験6ゕ月前からの新聞・ニュースなど参照)も合わせながら、全体の55%を獲得できる知識を身に着けることで、確実に合格圏内に近づきます。頑張れば1ゕ月程で試験対策ができます。