世界遺産検定2級合格の練習問題&解説【日本の世界文化遺産 ④|合掌造り】
こちらでは、NPO法人世界遺産アカデミーの「世界遺産検定2級」の合格60点に向けて、「日本の世界遺産」について練習問題と解説で必要な情報を紹介していますので、ご活用頂ければ幸いです。(※練習問題は過去問題を参考に作成しています。)
世界遺産検定2級合格ー日本の世界文化遺産 ④:白川郷・五箇山の合掌造り集落
▶ 登録の概要
・ 登録年:1995年、登録基準:(ⅳ)・(ⅴ)、地域:岐阜県・富山県
白川郷(しらかわごう)の荻町と五箇山(ごかやま)の相倉・菅沼の合掌造り集落は、日本有数の豪雪地帯で、厳しい自然条件を耐え抜く、先人の知恵が詰まった独特の家屋様式が多く保存されています。岐阜県と富山県を流れる庄川(しょうがわ)に沿ったエリアに、両手を合わせた形の合掌造りの家屋は、現在も生活の場で使われている「生きた世界遺産」です。日本の世界文化遺産で、登録基準(ⅴ)が認めれている2件中の1件です。
(※登録基準(ⅴ):伝統的な集落が残れている遺産に認められる。日本の世界文化遺産では、『白川郷・五箇山の合掌造り集落』と『石見銀山遺跡とその文化的景観』の2件が認められています。)
日本の世界文化遺産④の練習問題
1⃣ 『白川郷・五箇山の合掌造り集落』に関する次の文中の語句で、正しくないものはどれか。
岐阜県の白川村と富山県の(①五箇山村)には、複数の合掌造りの家屋が残る集落がある。合掌造り家屋の(②茅葺き)の屋根には、豪雪地帯での積雪を防ぐため(③45~60度の傾斜)がつけられている。この地域では、農地の分散を避けるため、明治時代まで(④大家族制)が守られてきた。
【難易度:中】
2⃣ 『白川郷・五箇山の合掌造り集落』に関する次の文中の語句で、正しくないものはどれか。
白川郷や五箇山の集落は日本有数の豪雪地帯であり、農地が乏しい。そこで大家族制の労働力を生かし、火薬の原料である(①塩焔)の生産や養蚕などが盛んに行われた。この地域では、(②浄土真宗への信仰心)を基ととする「結」と呼ばれる(④地域支援体制)が発展した。合掌造り家屋は白川郷と五箇山では幾つかの相違点がみられ、入り口にも(④「平入り」と「妻入り」)の違いがある。
【難易度:高】
3⃣ 『白川郷・五箇山の合掌造り集落』の説明として、正しくないものはどれか。
【難易度:中】
練習問題の解説
▶ 構成資産の概要
◆ 合掌造りに関わる特徴
日本有数の豪雪地帯の自然環境、農地が乏しく農地分散を避けるための大家族制、労働力を活かせる家内制手工業の作業環境などに適した独特の建築仕様が特徴です。
- この地域では、農地に活用できる土地は限られており、農地の分散を避けるため、明治期までは10~30人の一族が暮らす大家族制が守られていた。また、この一帯では、浄土真宗への信仰心が広がり、隣人同士の強い結束力の「結」と呼ばれる相互扶助組織が形成され、茅葺屋根の葺き替え作業などが行われている。
- 日本有数の豪雪地帯であると共に、月間平均雨量が180mmと多く、屋根の傾斜が45~60度の勾配、雪の重みと風の強さに耐えるため釘などの金属物は一切使用せず、丈夫な縄で縛って固定するなど、独特の特徴を有しています。
- 合掌造りの家屋は、3~5階建てで一般の日本家屋より規模が大きく、1階の「軸組」と2階から上の「小屋組」の間を「ウスバリ」で分けられる構造。小屋組は養蚕などに使用され、軸組では広い床面積を利用して、火薬の原料である塩硝(えんしょう)などの生産をしていました。
◆ 合掌造り家屋の特徴
◆ 相互扶助組織「結(ゆい)」
合掌造りの保全のために、30年から40年に一度の間隔で、大規模な補修や茅葺屋根の葺き替えを行う必要があります。多くの人手と時間を要する住民総出の作業です。地域で相互扶助組織の「結」を形成して、屋根の葺き替えなどでの協力体制が発展しました。
▶ 関連記事の紹介
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終わり
世界遺産は、過去から現在へと引き継がれてきたかけがいのない人類共通の財産です。そんな世界遺産を未来へ引き継ぐために、世界遺産を学び理解を深めたいものです。
近年、世界遺産を巡る旅が注目される中、世界遺産の知識があれば旅の楽しみも倍増です。
2020年にNPO法人世界遺産アカデミーの「世界遺産検定2級」を受験し一発合格しました。次は1級受験を目指し、その対策をブログで紹介して行きます。
初めに2級試験対策の振り返りながら、1級試験対策を掲載予定です。
市販の過去問題やテキストなどを参考に練習問題を作成していますので、高得点や合格確実を目指している方は、他のサイトなども合わせて参考にされることをお勧めします。
また、世界遺産にご興味を持って頂けるような記事も書いて行きますので、ご関心がありましたら、ご一緒に取り組んで頂けると嬉しいです。
最後までご覧くださいましてありがとうございました。
次回もよろしくです。
▶ 学習に便利な書籍紹介
▶世界遺産検定2級の出題割合(問題数60問、試験時間60分間)
・基礎知識:20% ・日本の世界遺産(23件):25% ・世界の文化遺産:35% ・世界の自然遺産 ・時事ネタ:10% (※世界の文化・自然遺産の出題範囲は300件が対象です)
初めに基礎知識と日本の世界遺産23件を着実に習得して、時事ネタ(試験6ゕ月前からの新聞・ニュースなど参照)も合わせながら、全体の55%を獲得できる知識を身に着けることで、確実に合格圏内に近づきます。頑張れば1ゕ月程で試験対策ができます。