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世界遺産検定2級合格の練習問題&解説【日本の世界文化遺産 ⑮|産業革命遺産】

こちらでは、NPO法人世界遺産アカデミーの「世界遺産検定2級」の合格60点に向けて、「日本の世界遺産」について練習問題と解説で必要な情報を紹介していますので、ご活用頂ければ幸いです。(※練習問題は過去問題を参考に作成しています。)

基礎知識」に関してはこちらをご覧ください。 

 

世界遺産検定2級合格ー日本の世界文化遺産 ⑮:明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業

▶ 登録の概要

・ 登録年:2015年、登録基準:(ⅱ)・(ⅳ)、地域:福岡県、長崎県佐賀県、鹿児島県、熊本県山口県岩手県静岡県

 

明治以降の日本の近代化の中で、重要な役割を果たした九州・山口地域を中心に点在する産業遺産群です。西洋から非西洋諸国で初めて、西洋から積極的に産業技術を導入しながら、産業化の移転に成功し、近代国家として認められました。1850年代から1910年の初頭にかけ,日本の基幹産業となる重工業(製鉄・鉄鋼、造船、石炭)分野において、わづか50年間という短期間で産業化を成し遂げました。

 

23件の構成資産は、九州5県福岡県北九州市大牟田市中間市佐賀県佐賀市長崎県長崎市熊本県荒尾市宇城市鹿児島県鹿児島市)、山口県萩市岩手県釜石市静岡県伊豆の国市全国8県11に点在しているシリアル・ノミネーションとして登録されています。稼働中の資産を含むため、文化財保護法だけでなく、港湾法景観法などを組み合わせて保護計画が立てられており、文化庁ではなく内閣官房が推薦しました。

 

日本の世界文化遺産⑮の練習問題

1⃣ 明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業に関する次の文中の語句で、正しくないものはどれか。

明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業は(①非西洋地域)で初めて飛躍的な近代化を成し遂げたことを示す産業遺産である。構成資産は、(②6県)にまたがり、(③シリアル・ノミネーション)として登録されている。(④1850年代から1910年までの約50年間)に建造された施設が登録の対象となっている。

 

非西洋地域
6県
シリアル・ノミネーション
1850年代から1910年までの約50年間

【難易度:高】 

 

 

2⃣ 明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業に関する次の文中の空欄に当てはまる語句として、正しいものはどれか。

明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業は、現在も稼働中の資産が含まれており、文化財保護法だけではなく、港湾法や景観法なども組み合わせて保護されている。そのため世界遺産登録は、文化庁に代わり(   )の推薦によって進められた。

 

内閣官房
外務省
文部科学省
国土交通省

【難易度:中】 

 

 

3⃣ 明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業に関し、トーマス・グラバー佐賀藩と共に長崎に開発した、蒸気機関を動力とする画期的な産業施設として、正しいものはどれ

 

高島炭鉱
三池炭鉱
橋野鉄鉱山
官営八幡製鐵所

【難易度:高】 

 

 

練習問題の解説 

▶ 構成資産の概要

◆ 産業化の3つの段階

《 第1段階 》

江戸時代末期の1850年代から明治時代が始まる1860年代。日本は諸外国の脅威に対する国防の必要性に迫られていました。切っ掛けは、突如として江戸湾に現れたアメリカ合衆国東インド艦隊です。

鹿児島では薩摩藩主の島津斉彬(なりあきら)が富国強兵・殖産興業の政策として、製鉄や鉄製大砲の鋳造、ガラス製造、活版印刷などを行う集成館(しゅうせいかん)を造り、山口では、吉田松陰(よしだしょういん)が私塾の松下村塾(しょうかそんじゅく)を主宰し、後の日本の近代産業を担う多くの人材を育て上げました。

 

《 第2段階 》

明治初期の1870年代から1880年代。明治政府が1868年に誕生すると、西洋技術者を日本に招き、西洋の知識や技術を積極的に取り入れ、近代化の基礎が築かれました。開国により外国の蒸気船の燃料として石炭の需要が高まると、佐賀藩スコットランド出身の商人トーマス・グラバーと共に開発した高島炭鉱(たかしまたんこう)で、日本初の蒸気機関を用いた採掘が始まりました。

 

《 第3段階 》

明治時代の1880年代から1910年迄。西洋の専門知識や技術を日本の実情や文化、伝統に合わせて展開させ、日本独自の産業化が花開きました。長崎では高島炭鉱(たかしまたんこう)の技術を受け継いだ端島炭鉱(はしまたんこう)が本格的に操業を開始し、高品質の石炭を産出しました。福岡では、国家の威信をかけた大プロジェクトとして官営八幡製鐵所(かんえいやはたせいてつしょ)が操業し、日本の産業近代化を支えました。三池炭鉱(みいけたんこう)では炭鉱と三池港(みいけこう)を結ぶ鉄道が敷かれ、炭鉱から港までが一体となった炭鉱産業システムが完成しました。八幡製鐵所や三池港など、現在も稼働している資産も含まれます。

 

◆ 構成資産一覧表(23件)

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終わり

世界遺産は、過去から現在へと引き継がれてきたかけがいのない人類共通の財産です。そんな世界遺産を未来へ引き継ぐために、世界遺産を学び理解を深めたいものです。

近年、世界遺産を巡る旅が注目される中、世界遺産の知識があれば旅の楽しみも倍増です。

2020年にNPO法人世界遺産アカデミーの「世界遺産検定2級」を受験し一発合格しました。次は1級受験を目指し、その対策をブログで紹介して行きます。

初めに2級試験対策の振り返りながら、1級試験対策を掲載予定です。

市販の過去問題やテキストなどを参考に練習問題を作成していますので、高得点や合格確実を目指している方は、他のサイトなども合わせて参考にされることをお勧めします。

また、世界遺産にご興味を持って頂けるような記事も書いて行きますので、ご関心がありましたら、ご一緒に取り組んで頂けると嬉しいです。

 

最後までご覧くださいましてありがとうございました。
次回もよろしくです。

 

▶ 学習に便利な書籍紹介 

世界遺産検定公式過去問題集1・2級<2021年度版>

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くわしく学ぶ世界遺産300 世界遺産検定2級公式テキスト<第3版>

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世界遺産検定2級の出題割合(問題数60問、試験時間60分間)

・基礎知識:20% ・日本の世界遺産(23件):25% ・世界の文化遺産:35% ・世界の自然遺産 ・時事ネタ:10% (※世界の文化・自然遺産の出題範囲は300件が対象です)

初めに基礎知識日本の世界遺産23件を着実に習得して、時事ネタ(試験6ゕ月前からの新聞・ニュースなど参照)も合わせながら、全体の55%を獲得できる知識を身に着けることで、確実に合格圏内に近づきます。頑張れば1ゕ月程で試験対策ができます。